ストレングスファインダーで言語化認識を
米ギャラップ社の認定ストレングスコーチから、自身、社員の強み活かしたより良い会社づくりのためのアプローチについて有効性をお伝えしたいと思います。
日本が成功した19世紀の教育を捨てる勇気
先日の大前健一氏のセミナーで印象に残っていたのが、工業化(第二の波)の中で日本で確立されていった価値観、目指すべきもの、それに対応するための教育 が実はこれから第4の波が押し寄せる世界では通用しないということ。むしろ障害であるとも言われていた事です。
19世紀に教育指導要領下で、「先生のいうことをよく聞きなさい」と育てられた私たちに対し大前氏は 「そんなことしていたら、先生程度にしかなれるわけがないのだから、21世紀を生き抜いていける人間にはなれない」と言われました。 工業化社会で皆で目指していた ホワイトカラーもサイバー社会ではほとんどがAIに置き換わり、2025年までに8500万人の仕事がなくなる(world Economic Forum”the Future of jobs Report 2020調べ)そうです。 自己研鑽の方向性は 21世紀仕様にバージョンアップしなければならないのです。
- 捨てなければいけない価値観 = ルール起点、トップダウン、統制管理組織
- 目指すべきとは言えないもの = ホワイトカラー・インテリ
- 改めるべき教育のありかた = 先輩、先生の言われた通りにやりなさい
「教師」という職業が不足しているという報道がありますが、これからは教室で3-40人を教えるタイプの従来の教室型はなくなり、1対何万人という形が可能になれば、不足どころか、いらなくなることも既に始まっています。リモートでもブレイクアウトルームは作れますしね。
TOPダウン、統制管理組織は、日本のほとんどの企業の基本形になっていると思いますが、星野リゾートの星野代表が「私にとって最も大切な教科書だ」と絶賛する、ケン・ブランチャード博士の「1分間エンパワーメント」を読んだ際に既に、私は統制管理組織をもてはやすのはやめようと強く思いました。 統制管理組織の最大の障害は 「情報格差」を前提にしていること。 ただ情報共有の会議や情報共有のための報告書の為だけに貴重な顧客との時間を削っている日本企業の生産性の低さは、昨今、いたるところで指摘され、間接部門のDX化、営業部門の刷新が叫ばれていますよね。なかなか染みついた仕事のやり方をそんなに簡単には変えられないとは思っていますが、 変わらなければ死んでしまうとわかれば、上手にできるかどうかは別にして、チャレンジするのが可能性をつなぐということなのだろうと思います。
個別性の尊重と対応プランニングが基本
「情報格差」がなくなると大いに期待できることが、「社員がオーナーシップを持ちやすくなること」です。現場の一社員でも 自分が社長で、経営理念で「顧客第一」と定めていることを念頭に置けば、現場の第一線で経営理念にそった思考と行動が起きるはずです。
さて、個々人がオーナーシップを持ったうえで、発生する「思考」と「行動」は同じ「顧客第一」という理念のもとでも個々人で全く異なります。 それなのに、また画一的な型を押しはめるようなことをして、オーナーであるはずの者が型を押し付けられるという矛盾が生じているケースをこれまでたくさん見てきました。 何もかも型にはめるというのは、個別性を尊重せず、その人の思考まで停止させてしまっています。 そういう業務だったらAIに置き換えてしまいましょう。
では、どうすれば 適切にオーナーシップを実践させられるのでしょうか? それには社員一人一人やお互いが、ストレングスファインダーにより見出された、その人の持つ「強みの資質」を熟知していることが起点となります。自分という個別の存在が、「顧客第一」という理念を体現する際にもっとも得意なやり方を関連付けて発動させるのです。強みは自然な思考、行動として現れますからストレスもありません。 そうして強みを活かして行動できた個人は各自やりかたは異なるかもしれませんが、立派に「顧客第一」を体現できるのです。 理念に合致したことができたわけですから、当然周囲も称賛し、承認度は向上します。 自身の強みを自覚してそれを使えることが「働いていて楽しい」「職場が好き」「ずっと続けたい」に徐々になっていくのです。 第四の波に向かにそこでも生き延びていこうとする組織では この「個別性(個々の強みを把握する)という点に重要な意味があることを忘れてはならないと思います。 そしてそれをお互いに尊重し組織内でその個別性をどう取り扱うのかを考えていくことが結局は「持続する良い会社」を作ることになると思いますがいかがでしょうか?
人間は「言語」で思考する
言語で言い表せないものは とらえようがないので、そのあとのアクションが何もできません。 一方、「自分の強み」は〇〇であると言語で認識でき、その説明までできるくらい腹落ち出来ていると どうやって使えば有効なのかや、どうすればそれの質を高められるかなどの作戦を考えられるようになります。 自分はもちろんのこと同僚や上司にしてもその社員を見る見方が変わりますし、助言の内容も変わってくるはずです。 自分の強みを言語で把握し、フィードバックコーチングで腹落ちさせることができるのがストレングスファインダーです。 こうして考えると 第三の波を乗り越え、第四の波に立ち向かう上での 組織のウォーミングアップとしてやっておくべき必須の備えと言えるのではないでしょうか。
40年近くの研究の後、2001年に初版が発行された「さぁ、才能(自分)に目覚めよう」(Gallup社)は 2007年に改訂版が出され、その際、やっと日本語版が発行されました。初期の英語圏での人気はすさまじく、Amazonグローバル書籍ランキングでは2007年以降10年連続TOP10入りを果たしています。 中でも2013年、2014年は堂々の1位をとっており、世界一読まれた本になっています。 ここで紹介されているのが前述のストレングスファインダーというアセスメントと34の資質の存在です。今日までの間に多くの企業で採用され、2021年11月時点で2600万人が受検しています。 日本語版が遅れたこともあり、日本ではまだ知られていない様子もありますが、 Fortune500という世界の超一流企業のランキングがありますが、その90%が採用済みというお化けアセスメントなのです。
フィードバックコーチングが大切
ストレングスファインダーは本を買えば無料でできますし、Gallupのサイトでもすぐにできますが、皆さんがこれまで経験してきた性格検査類を思い出していただければわかると思いますが、判定が記載され、短い解説が記載されたレポートをもらっただけでは、部分的にしか読まなかったり、すぐ忘れてしまったりして、やった意味を失ってしまうのがよくあることです。 腹落ちするまでのお手伝いとその強みを磨くための入口への導入をお手伝いするのが「ストレングスコーチング」ですので、 ご興味のある方は弊社までお気軽にご連絡ください。